環境ホルモンと不妊

環境ホルモン

環境ホルモンが不妊の原因になっているとの説があります。

関連性は不明ですが、不妊の原因になっているとの説が根強くあります。

私たちの周りには、プラスチック製品や新素材のアイテムなど、昔の日本にはなかった物があふれています。

これら化学製品の多くが、環境ホルモンを含んでいたり、あるいは燃焼させると環境ホルモンを発生させるため、問題になっています。

環境ホルモンの恐ろしさは、あたかもホルモンのように作用して人体の奥深くに入り込み、生殖機能や遺伝子をかく乱させてしまうところにあります。

近年、メスの生殖器を持つオスの貝や、極端にペニスが短小化したワニが見つかるなどのニュースが増えていますが、これら奇形化した動物に生殖能力はありません。

そこで心配になってくるのが、「人間への影響もあるのでは?」という問題です。

結論からいえばヽ環境ホルモンと因果関係はまだ見つかっていません。

「かなり疑わしい」という声が多く聞かれるのも事実。

子宮膜症の増加や精子の数の減少傾向、性欲の減退、流産など、さまざまな不妊症との関係が疑われています。

まだまだ研究を始めて間もない分野のため、環境ホルモンの影響を確認するには、この先、数年から数10年後のデータを待つことになるのかもしれません。

環境ホルモンをなくすには

環境ホルモンは生活するうえでの便利さを追い求めたからなのです。人間が生み出した副産物にほかならないのです。

農薬にしても、殺虫剤にしても、本来ある自然の姿に逆らうかたちで、人間の都合に合わせて生み出されたもの。合成洗剤の界面活性剤や化粧品などについても同じことが言えるでしょう。

ですから逆に便利さよりも安全で健康によい生活を求めるよう行動すれば、環境ホルモンを減らしていくことができるはずです。

環境ホルモンを追放するために、それを含む商品を選ばない、買わないこと。また、無農薬野菜を選んだり、野菜についている農薬は洗うなど、正しい知識を得たうえで、積極的に回避する事です。

環境ホルモンを解消するポイント

ラップフイルムで食品を加熱しない

ラップを加熱するとノニフェノールという環境ホルモンがとけだすものがあります。「添加物なし」という表示を選びましょう。塩化ビニールのラップは燃えだすとダイオキシンが発生するので燃えないゴミに。

カップめんは容器からはずして

容器に使われるスチレンは環境ホルモンと疑われる物質リストからはずされていますが、真相はわかりません。中身を陶器の器に入れかえて食べましょう。紙製の容器も安心できません。

使用方法はきちんと守りましょう

「熱湯を入れないで」「長時間加熱しないこと」など商品のただし書きはきちんと守りましょう。特にプラスチック製品は、刺激を加えると変形し、なんらかの成分がとけ出すこともあります。

電子レンジ

電子レンジでプラスチック容器は、どんな物質が含まれているかわからないので、別の容器に移しかえてあたためると安心です。コンビニのお弁当もあたため直しはできれば避けて。

缶飲料・缶詰にも注意

缶の内側の塗料にエポキン樹脂が使われているため、缶からビスフェノールAがとけ出すといえあれています。最近、見かける底が白い缶はエポキン樹脂不使用のものなので、選ぶならこれを。

ゴミ出しは地域の分別に従って

分別することでダイオキシン対策はもちろん、リサイクルを円滑に進めることになるので強力しましょう。

魚の食べ方には気をつけて

日本近海はダイオキシン汚染の懸念があるため、アジ・イワシなどの近海魚は食べ過ぎないように。ダイオキシンは内臓や脂肪の多く含まれています。でも栄養もあるのでバランスよく摂取しましょう。

殺虫剤・除草剤は最小限に

家庭用殺虫剤には、農薬と同じくらい強い毒性が含まれているものも。ピレスロイド系の殺虫剤には環境ホルモンを疑われる物質が含まれているとも。除草剤も同様に注意が必要です。